粉雪がチラチラと舞っている。

寒さが一段と厳しくなったのに、雪まで降られると気が滅入る・・・。

二人で長い髪を揺らし、うっすらと雪化粧をした町を歩く。

ふと駅の前の時計に目をやるともう時刻は八時を回っていた。

汽車の汽笛が消えたあと

「今日は終わりにしますか?」

少し顔の赤い青毛の帝鳥がユウガにそう持ちかけた。

ユウガの顔はそれ以上にほてっていて、だけど、足取りはしっかり

だがのんびりと歩く。

「もう終わりか?」お気楽そうに帝鳥に返事を返す。

「飲み過ぎはだめですよ。ちゃんと帰ってあげないと家族の方も心配しますよ?」

「いい、いい。今日俺が帰るなんて、言ってないし」

「全く・・・。いいですか?帰ります!」

帝鳥はユウガの手を少し力ずくで引っ張った。

「おい、帝鳥!そんな乱暴にしなくても俺は帰るって・・・」

ユウガは帝鳥の力に負けじと振り払うと、悠然と歩き出す。

「あの、ユウガ。今日はありがとう!」

帝鳥が珍しく声をあげ、言葉を崩した。

彼の頬は、寒いのか、それとも酔いなのか、はたまた照れなのか分からないが

少し赤くなっている。

「俺も楽しかった!誰かとしゃべりながら酒飲むのも美味しいな!」

先を歩いていってしまったユウガが振り返って笑顔を向けた。

帝鳥も笑顔を返すと走って追いかけた。

追いつけまいとユウガも走り出し、二人して大スリップを起こしたのは

また別のお話・・・。